P&G（Procter & Gamble）は、アメリカに本社を置く世界的な消費財メーカーです。日用品、家庭用品、美容・健康関連製品などを幅広く展開しており、日本を含む世界中で事業を展開しています。
1.基本情報
• 正式名称：The Procter & Gamble Company
• 本社所在地：アメリカ・オハイオ州シンシナティ
• 設立：1837年
• 事業内容：家庭用品、パーソナルケア製品、ベビー用品、ヘルスケア製品などの製造・販売
• 日本法人名：P&Gジャパン合同会社
• 本社所在地：兵庫県神戸市
• 設立：1973年（日本市場参入は1972年）
• 事業内容：洗剤・ヘアケア・スキンケア・オーラルケア・グルーミング・ベビー用品などの製造・販売
• 研究開発拠点：神戸R&Dセンター（アジア地域の研究開発拠点）
P&Gジャパンは、P&Gのアジア戦略の中心的な拠点として機能し、日本市場向けの製品開発を行うとともに、アジア各国にも影響を与える役割を担っています。
2. 主なブランドと製品カテゴリー
P&Gジャパンは、日本の消費者の嗜好やライフスタイルに合わせた商品を展開し、以下のようなブランドで強い市場シェアを誇っています。
① ヘアケア
• パンテーン（ダメージ補修、エイジングケアラインが人気）
• h&s（頭皮ケアシャンプー）
• ヴィダルサスーン（サロン品質のヘアケア製品）
② スキンケア
• SK-II（高級スキンケアブランド、日本発祥）
③ オーラルケア
• ブラウン（電動歯ブラシ）
• クレスト（歯磨き粉、ホワイトニング製品）
④ 洗剤・掃除用品
• アリエール（部屋干し向けやジェルボールタイプが人気）
• ボールド（柔軟剤入り洗剤）
• ジョイ（食器用洗剤）
• ファブリーズ（消臭・除菌スプレー）
⑤ ベビー用品
• パンパース（紙おむつ、国内市場で高いシェア）
⑥ グルーミング（シェーバー・脱毛）
• ジレット（男性向けカミソリ）
• ブラウン（電動シェーバー）
⑦ 女性用ケア用品
• ウィスパー（生理用品）
3. 日本市場における戦略
P&Gは日本市場の特性を理解し、以下のような戦略を実施しています。
① 日本向けの製品開発
• 日本の水質や気候に合わせた洗剤・シャンプーの開発
• 消費者の好みに応じた香りや使用感の調整
• 「アリエールジェルボール」などの新形態洗剤の投入
② ブランドのローカライズ
• 「パンテーン ミラクルズ」 のように、日本限定のシリーズを展開
• SK-II は日本の発酵技術を活かしたスキンケアブランドとして発展
③ マーケティング戦略
• デジタル広告やSNS活用（YouTube、Instagramなどを使ったブランドPR）
• インフルエンサーとのコラボ（美容系YouTuber・インスタグラマーの活用）
• テレビCM・店頭プロモーション（ドラッグストアでの販促キャンペーン）
④ サステナビリティへの取り組み
• 環境配慮型パッケージ（リサイクル可能な詰め替えパウチの導入）
• 省エネ・節水洗剤の開発（すすぎ1回で済む洗剤など）
• 社会貢献活動（災害支援、女性支援プログラムなど）
4. P&Gジャパンの競争環境
P&Gジャパンは、日本市場で以下の企業と競争しています。
• 花王（アタック、メリット、ソフィーナなど）
• ライオン（トップ、クリニカ、バファリンなど）
• ユニリーバ・ジャパン（ラックス、ダヴなど）
• 資生堂（TSUBAKI、dプログラムなど）
各社は独自のブランド戦略を展開しており、P&Gは革新的な商品開発とグローバルなブランド力を活かして競争に挑んでいます。
まとめ
P&Gは、日用品・生活用品業界で世界トップクラスのシェアを持つ企業であり、革新とブランド戦略を強みに成長を続けています。日本市場でも強い存在感を持ち、消費者の生活を支える多くの製品を展開しています。
